2026 FIM ENDURANCE WORLD CHAMPIONSHIP ボルドール24時間耐久ロードレース 結果報告

投稿日:2026年09月23日

17、18日 / 予選


2026 FIM世界耐久選手権はいよいよ最終戦、ボルドール24時間耐久ロードレースを迎えた。

Kawasaki Webike Trickstarは、予選前の走行から3台のマシンを使用してセットアップを進め、
24時間の決勝を見据えたマシンの仕上げと並行して各ライダーが走行を重ねた。

なかでもロマン・ラモス選手は好調で、レースウィークのフリー走行では
1分52秒120のトップタイムを記録。
マシンとのフィーリングも良く、チームは確かな手応えを持って予選へと臨んだ。

予選1回目、第1ライダーのロマン選手は、その好調さを維持して計測序盤から
1分52秒1台の2番手相当となるタイムでホームストレートへ戻ってきたものの、
その直前に赤旗が提示され、惜しくもこのラップは記録に残らなかった。

セッション再開後、再びタイムアタックへ向かったロマン選手だったが、トラブルにより転倒。
幸い怪我はなかったものの、十分なアタックを行うことができず、
1分53秒570で予選1回目を終えた。

続く第2ライダーのクリスチャン・ガマリノ選手は、安定した走りで
1分52秒207を記録し、セッション4番手につける好走を披露。
チームの速さを示すタイムを記録した。

第3ライダーのグレゴリー・ルブラン選手は、翌日の予選2回目を見据えてタイヤを温存。
積極的なタイムアタックは行わず、予選2回目へ向けた準備を優先した。

翌日の予選2回目では、ロマン選手が1分52秒035までタイムを更新し、
予選1回目では十分に発揮することのできなかった速さをタイムとして示した。

クリスチャン選手は1分52秒558、グレゴリー選手は1分54秒011を記録し、
予選2回目を終えた。

ベストラップの抹消などもあり、最終的な予選順位は総合8番手。
結果として狙っていたポジションには届かなかったものの、
ライダー、マシン、タイヤ、ピットワークを含め、
24時間を戦うための仕上がりには確かな手応えを得て予選を終えた。

決勝当日の朝に行われたフリー走行でもマシンは順調に走行を重ね、最終確認を完了。
予選順位以上のパフォーマンスを発揮できる手応えとともに、
8番グリッドからシーズン最後の24時間へ挑んだ。

Fim_Ewc_2026_Bol_D’Or_KAWASAKI WEBIKE TRICKSTAR FRA Roman RAMOS ALVARO ESP Christian GAMARINO ITA Grégory LEBLANC FRA Enzo DE LA VEGA FRA ZX-10RR EWC2026-Ewc-Bol-Dor-Parrade

 

19日~20日 / 決勝レース


今季新型マシンを投入後、ル・マン3位、スパ・フランコルシャン3位と
2戦連続で表彰台を獲得し、上位争いを確信して臨んだ最終戦。

8番グリッドからスタートライダーを務めたのはロマン・ラモス選手。2026-Ewc-Bol-Dor-Village
オープニングラップでは11番手までポジションを落とし、
その後の混戦の中で他車との接触によりカウルを損傷。
一時14番手まで後退することとなった。

しかし、事前走行から好調を維持していたロマン選手はここからペースを上げ、6番手まで挽回。
ところが第1スティント終盤、スローパンクチャーが発生したため予定を早めてピットインを余儀なくされ、
再びタイムを失うこととなった。

序盤からアクシデントが続く展開となったものの、
チームは好調なロマン選手の走行機会を増やすなど、状況に合わせて戦略を変更。
クリスチャン・ガマリノ選手、グレゴリー・ルブラン選手も安定したペースで周回を重ね、
確実なピットワークとともに再び順位を上げていく。

3時間経過時には6番手、5時間経過時には5番手まで浮上。
8時間経過時にも5番手を維持して中間ポイントを獲得し、
シリーズチャンピオン獲得の可能性を残したまま夜間走行へと突入した。

日没後もKawasaki Webike Trickstarは上位を走行。
途中、ヘッドライトの補修によるピットインでタイムを失う場面はあったものの、
大きく流れを崩すことなく24時間レースを進めていった。

しかし深夜、ロマン選手の走行中にマシントラブルが発生し、コース上で停止。
マシンをピットへ回収した後、メカニックが迅速に修復作業を行い、
約22分のタイムロスを経て再びコースへと送り出した。

長い夜を越えてからもチームは追い上げを続けたが、
レース終盤にはグレゴリー選手からマシンの異常が報告される。
チームは一度ピットへ戻して対応を行ったものの症状が解消されず、
安全に走行を続けることを最優先に再度ピットインを決断。
原因と考えられる箇所を広範囲にわたって交換する大規模な修復作業を行った。2026-Ewc-Bol-Dor-

メカニックは約14分40秒で作業を完了。
大きなタイムロスにより9番手まで後退したものの、
マシンは本来のパフォーマンスを取り戻し、
ここからKawasaki Webike Trickstarの最後の追い上げが始まった。

ロマン選手、クリスチャン選手、グレゴリー選手の3名は、
残された時間でトップグループを上回るほどのハイペースを刻みながら猛追。
一つひとつ順位を取り戻し、9番手から5番手までポジションを回復していく。

そしてスタートから24時間。
数々のアクシデントやトラブルに見舞われながらも、
最後まで攻める姿勢を崩すことなく718周を走破し、
総合5位でチェッカーフラッグを受けた。

この結果、Kawasaki Webike Trickstarは2026年シーズンの全4戦を完走。
ル・マン、スパ・フランコルシャンでの2戦連続3位、鈴鹿13位、
そしてボルドール5位と年間を通してポイントを積み重ね、
昨年に続く年間シリーズランキング4位でシーズンを終えた。

今季から投入した新型Ninja ZX-10RRとともに、
表彰台争いから厳しいトラブルへの対応まで、さまざまな局面を経験した2026年シーズン。
最終戦でも大きなタイムロスを二度経験しながら、
そのたびにチーム一丸となってマシンを復旧させ、
最後は5番手まで追い上げた。

24時間を戦い抜いて得た成果と課題を次なる挑戦へとつなげ、
Kawasaki Webike Trickstarはさらなる高みを目指す。

2026-Ewc-Bol-Dor-Fim_Ewc_2026_Bol_D’Or_KAWASAKI WEBIKE TRICKSTAR FRA Roman RAMOS ALVARO ESP Christian GAMARINO ITA Grégory LEBLANC FRA Enzo DE LA VEGA FRA ZX-10RR EWC

ロマン・ラモス選手コメント

EWC 2026年最終戦ボルドール24時間は5位という結果で終わりました。
長いレースの中でさまざまな出来事やトラブルがありましたが、 メカニックは毎日本当に素晴らしい仕事をしてくれ、
今シーズンのチャンピオンシップを4位で終えることができたことをとても感謝しています。
もちろんこの結果に完全に満足しているわけではありませんが、僕たちは最後まで常に全力で戦い続けました。
今シーズンの経験を活かし、 来年さらに何ができるのかをこれからしっかりと考えていきたいと思います。
応援してくださったすべてのカワサキファン、 サポーター、 そしてカワサキファミリーの皆さん、たくさんのサポートを本当にありがとうございました。

クリスチャン・ガマリノ選手コメント

2026年最終戦は5位で終えました。
24 時間というレースはいつも本当に長く厳しい戦いですが、我々は昨年と比較して色々と改善することができ、
今年は良いレースができたと思っています。
レース中いくつかのテクニカルトラブルが起きたことは悔やまれますが、
24 時間レースでは最後まで走り切ることが何よりも重要であり、トラブルがありながらも5位で
フィニッシュしてチャンピオンシップを4位で終えることができたことを誇りに思いたいと思います。
これから長いシーズンオフを迎えますが、 来シーズンの開幕からできる限り良い状態で臨めるよう、
しっかりトレーニングを重ねていきます。 また来年皆さんにお会いできるのを楽しみにしています。

グレゴリー・ルブラン選手コメント

5 位というレース結果はもちろん僕たちが望んでいた結果ではありませんが、
レース中にいくつかのトラブルが発生し、 その原因を突き止めるためにピットで多くの時間を
費やしてしまったことが結果へと影響してしまいました。
スタッフ、 そしてメカニックのみんなが問題を解決するために懸命に作業してくれたことに本当に感謝しています。
しっかりと修復を行い、 安全に走行できる状態に戻してくれたために再びレースに復帰し、 最後まで走り切ることができました。
このような厳しい状況を考えれば、 5位という結果はポジティブに捉えています。
チャンピオンシップは昨年と同じ年間4位となり、目指していた結果には届きませんでしたが、
僕たちはシーズンを通して常に最大限の力を尽くしてきたので、チームを誇りに思います。
この経験を活かし、 来年はさらに強くなって再び表彰台を目指して戦います。
応援してくださった日本のファンの皆さん、 本当にありがとうございました。 また来年お会いしましょう。

鶴田竜二 チームマネージャー コメント

開幕からの手応えや事前テストの好調さから、
優勝・表彰台を強く意識して臨んだボルドール24時間でした。

決勝では序盤の接触やスローパンクチャーをはじめ、
中盤のスロットルボディ破損や電気系トラブルなど、
合計40分近くピットストップを余儀なくされる非常にタフな展開となりました。

しかし、過去2年間苦しめられてきたボルドールでのエンジントラブルを克服し、
これだけのトラブルに見舞われながらもチーム全員が諦めず、
トラブルを解消してからは本来のパフォーマンスを取り戻し、
トップ勢を凌ぐペースで9番手から5番手まで追い上げてゴールできたことは、
大きな収穫だったと感じています。

年間ランキングは昨年と同じ4位となりましたが、
今シーズンは全戦完走を果たし、ル・マン、スパでは2戦連続で表彰台を獲得することができました。
新型マシンとともにシーズンを戦う中で、
チーム全体の底上げと確かな進化を感じられる一年になったと思います。

この悔しさと収穫を次につなげ、
来季こそは優勝、そしてシリーズタイトルを争える体制を築き上げていきます。
今シーズンもたくさんの応援をいただき、本当にありがとうございました。


Here is the English version of the race report⇩

2026FIMEWC_BOLD’OR 24H_RACEREPORT

 

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