2026 FIM世界耐久選手権 “コカ·コーラ” 鈴鹿8時間耐久ロードレース 結果報告
投稿日:2026年07月08日

3日/予選
開幕戦ル・マン24時間耐久ロードレース、第2戦スパ8時間耐久ロードレースと2戦連続で表彰台を獲得したTeam Kawasaki Webike Trickstar Kaedear。
迎えたホームレース 鈴鹿8時間耐久ロードレースでは、その勢いを維持したままレースウィークへと臨んだ。
レースウィーク前半に行われた2日間の走行テストでは、ドライ・ウェット双方のコンディションでマシンのフィーリングを確認。セットアップも順調に進み、良い流れのまま予選日を迎えた。
予選日は晴天に恵まれ、レースウィークを通して最も路面温度が高いコンディションとなった。
予選1回目では、ライダーブルーのロマン・ラモス選手が2分06秒518を記録。続く予選2回目では、戦略的にタイムアタックを敢行し、チームレコードとなる2分05秒711をマーク。マシンのポテンシャルを最大限に引き出す力強い走りを披露した。
続くライダーイエローのクリスチャン・ガマリノ選手は、予選1回目で新品リアタイヤを投入し2分06秒661を記録。予選2回目ではロマン選手同様、戦略的に5秒台突入を狙ってアタックしたものの、ベストタイミングを掴むことができず、それでも2分06秒303までタイムを更新し、着実にタイムアップを果たした。
ライダーレッドのグレゴリー・ルブラン選手は、予選1回目でクリスチャン選手のユーズドタイヤを使用し、決勝を見据えたセッティングを優先。2分08秒105を記録すると、予選2回目では2分06秒869までタイムアップし、決勝へ向けてさらなる手応えを掴んだ。
ロマン選手とクリスチャン選手の合算タイムにより、KWT Kaedearは決勝を14番グリッドからスタートすることとなった。
鈴鹿8時間耐久ロードレースならではのハイレベルな予選争いの中、チームレコードを更新するタイムを記録し、新型ZX-10RRの戦闘力とさらなる可能性を示して決勝へ挑む。



5日/ 決勝レース
決勝日は例年であれば真夏の青空に包まれる鈴鹿サーキットだが、 今年は開催時期が例年より早まったこともあり雨が降ったり止んだりを繰り返す不安定なコンディションとなった。
日本最高峰ライダーが集う鈴鹿8時間耐久ロードレースでは、 僅かな差が勝敗を分ける。一方、 Team KWT Kaedearは変わり続けるコンディションを勝機と捉え、 戦略とチーム力で上位進出を狙い決勝へ臨んだ。
スタート前も路面はウェットコンディションとなったことから、 チームは雨のレースで豊富な経験を持つグレゴリー・ルブラン選手をスタートライダーに起用した。
14 番グリッドからスタートしたグレゴリー選手は好スタートを決め、 オープニングラップを11番手で通過。 しかし序盤から転倒車が相次ぎ、 セーフティーカーが導入される波乱の幕開けとなった。
その中でもTeam KWT Kaedearは落ち着いたレース運びを見せる。優れた燃費性能を武器にライバル勢より長いスティントを展開し、 一時は2番手まで浮上。難しいコンディションを見据え、 チームはグレゴリー選手によるダブルスティントを選択する。セーフティーカーによる中断を挟みながらも着実に順位を上げ、 52周目には11番手から10番手へポジションアップ。序盤から安定した走りで上位進出への足掛かりを築いた。
レース開始から約3時間、 ロマン・ラモス選手へライダーチェンジ。 5番手でピットインし、 9番手でコースへ復帰する。他チームの脱落もあり、 レース折り返しとなる4時間経過時点では7番手まで浮上。安定したアベレージペースで着実にポジションを押し上げた。続くクリスチャン・ガマリノ選手も7番手でマシンを受け継ぎ、 8番手でコースへ復帰。高いアベレージペースを維持しながら激しい7番手争いを展開する。
グレゴリー選手へ繋ぐ頃には雨は降ったり止んだりを繰り返していたものの、各チームとも慎重なレース運びとなり、 大きな順位変動のないまま終盤へ突入した。
レース終了まで残り1時間半。 チームは再びグレゴリー選手によるダブルスティントを選択。8 番手を走行しながらさらなるポジションアップを狙っていたが、 残り50分、 再び強まった雨の中、 スプーンカーブ進入でグレゴリー選手が転倒を喫する。
幸いライダーに怪我はなく、 マシンも軽微なダメージに留まり、 自力でピットへ帰還。 メカニック陣は耐久レースで培った技術を発揮し、 シート、 ステップ、 カウルをわずか6分弱で交換。 迅速な修復作業により12番手でコースへ復帰させることに成功した。
しかしその直後、 再び雨脚が強まり転倒車が続出。 セーフティーカーが導入される。さらにテールライトの装着漏れが判明したため、 セーフティーカー中に再度ピットインし、 取り付け作業を実施。
13 番手でコースへ復帰すると、 最後まで諦めることなくチェッカーフラッグを目指した。
幾度となく変化する天候、 度重なるセーフティーカー、 そして終盤の転倒という試練に見舞われながらも、 ライダー、チームクルー全員が最後まで一丸となって戦い抜いたKWT Kaedearは、 総合13位で8時間の激闘を走り切った。
順位こそ悔しさの残る結果となったものの、 新型ZX-10RRの競争力とチームの総合力を随所で示した鈴鹿での一戦。この経験を糧に、 さらなる成長を目指して次戦へ挑む。



ロマンラモス選手コメント
今年の鈴鹿8時間耐久ロードレースは終日雨となり、 時間帯によっては雨量も非常に多く、 天候に翻弄される難しいコンディションでした。
チームの戦略はうまく機能し、 スタートからグレゴリー選手がダブルスティントを担当。その後は自分がマシンを引き継ぎ、 3人のライダーで順調にレースを繋いでいきました。
しかし、 終盤のアクシデントにより13位という悔しい結果となってしまいました。それでもチーム全員が素晴らしい仕事をしてくれましたし、 気持ちは前向きです。
最終戦ボルドールへ向けて、 しっかり準備を進めていきます。
また、 日本のカワサキファンの皆さんの応援のおかげで、 毎年鈴鹿でレースをすることを本当に楽しみにしています。今年は終日雨となり、 現地での観戦も大変だったと思いますが、 最後まで応援してくださった皆さんに心から感謝しています。 本当にありがとうございました。
クリスチャン ガマリノ選手コメント
雨のコンディションには自信がありましたが、 想像以上に難しいレースとなりました。
さらに転倒の影響もありポジションを落としてしまい、 悔しい結果となりました。
それでも、 次戦ボルドールでは再び良いパフォーマンスをお見せできる自信があります。
気持ちを切り替え、 シーズン最終戦に向けて全力で挑みたいと思います。
鈴鹿へ応援に来てくださったすべてのレースファンの皆さん、 本当にありがとうございました。
また来年の夏、 皆さんとお会いできることを楽しみにしています。
グレゴリー ルブラン選手コメント
今年の鈴鹿は雨の影響でコースコンディションが安定せず、 想像以上に難しいレースとなりました。終盤まで7位争いを続けていましたが、 自分のミスで最後のスティント中に転倒してしまい、13 位という結果になってしまったことを非常に悔しく思っています。
今回はダブルスティントを2回担当し、 8時間のうち5時間15分を走行しました。長時間の走行でスピード感覚に慣れてしまったことが、 今回のミスにつながったのかもしれません。
チームメイトをはじめ、 KWTのメンバー、 そしてKawasakiの皆さんには本当に申し訳ない気持ちです。
それでも、 自分自身は最後まで全力を尽くしましたし、 完走してチャンピオンシップポイントを獲得できたことは前向きに捉えています。
ランキングではまだ上位につけており、 タイトル獲得の可能性も残されています。最終戦ボルドールでは再び表彰台を獲得し、 良い形でシーズンを締めくくりたいと思います。
今年は終日雨となり、 現地で応援してくださったファンの皆さんにとっても非常に厳しい一日だったと思います。
カワサキファンの皆さんはもちろん、 すべてのメーカーを応援するファンの皆さんへ心から感謝しています。本当にありがとうございました。 また来年、 鈴鹿で皆さんにお会いできることを楽しみにしています。
鶴田竜二 チームマネージャー コメント
いつもTeam KWT Kaedear を応援してくださるファンの皆様、 そして多大なるご支援をいただいているKaedear様をはじめ、 スポンサー各社の皆様、 関係者の皆様に心より感謝申し上げます。
私たちは開幕戦ル・マン24時間耐久ロードレース、 第2戦スパ8時間耐久ロードレースでの2 戦連続表彰台という勢いと自信を胸に、 この特別な鈴鹿8時間耐久ロードレースへ臨みました。
決勝は激しい雨に見舞われる難しいレースとなりましたが、 このようなコンディションこそ私たちにとって勝機があると考え、 チーム一丸となって戦いました。
今回の戦略は、 優れた燃費性能を活かしてスティントを伸ばし、 ピット回数を抑えることで上位進出を狙うものでした。しかし、 レース中は合計2時間を超えるセーフティーカーが導入され、 実質的な走行時間が大幅に短縮されたことで、私たちの強みを十分に発揮することができませんでした。
それでもライダーとチームクルーは粘り強く戦い、 一時は6位までポジションを押し上げました。しかし、 レース終盤に雨脚がさらに強まり、 非常に厳しい路面コンディションの中で転倒を喫し、 順位を落とす結果となりました。
本来目指していた結果に届かなかったことは非常に悔しく、 残念な気持ちでいっぱいです。一方で、 この過酷なレインコンディションの中で限界まで挑み続けた経験は、 ライダー、 メカニック、 そしてチーム全体にとって大きな財産となりました。
この経験は必ず次へと繋がり、 私たちをさらに強く成長させてくれると確信しています。
次はいよいよシーズン最終戦となるボルドール24時間耐久ロードレースです。チャンピオンシップ獲得の可能性が残されている限り、 その可能性を信じ、 チーム一丸となって最後まで全力で戦い抜きます。
引き続き、 Team KWT Kaedearへの温かいご声援をよろしくお願いいたします。
Here is the English version of the race report⇩
SUZUKA 8 HOURS. RACE RESULT & REPORT













