2023 FIM ENDURANCE WORLD CHAMPIONSHIP スパ・フランコルシャン24時間耐久ロードレース 結果報告


16 日/ 予選


1回目、2回目の予選共に、快晴の中ドライコンディションで行われた。事前のテスト走行で車両のセットアップが万全な状態まで詰め切れていないこともあり、1回目の予選はタイヤを温存しマシンセットアップを兼ねての走行とし、2回目の予選に新品タイヤを投入して順位を狙いタイムアタックを行っていく予選となった。

ライダーブルー、ランディ選手の予選では1回目の予選で自己ベスト記録を更新。2回目の予選では果敢にアタックを行い更に1回目の予選タイムを更新し、2分22秒625でグループ6位で予選を終えた。

ライダーイエロー、渡辺選手の予選では1回目の予選はセットアップ作業に集中して走行し、2回目の予選では初めて走るコースにも関わらず、チームメイトのランディ選手と遜色ない走りをみせ自己ベスト記録を1秒以上更新し、2分22秒786を記録してグループ6位で予選を終えた。
ライダーレッド、グレゴリー選手の予選では予選開始後すぐに2秒22秒台を記録しグループトップに。その後他のライダーも追い上げ順位は下げてしまったものの、自己ベスト、チームベストタイムとなる2分22秒381の好記録でグループ5位で予選を終えた。

チームの上位2名となるグレゴリー選手、ランディ選手の合算タイムにより決勝は9番グリッドからのスタートとなった。

17 日~ 18 日/ 決勝レース 5 位


17日、決勝日も天気は快晴で、予選同様にドライコンディションでの決勝レースとなった。前日のナイトセッション走行後に渡辺選手が体調を崩してしまい、万全な状態ではない中、レースはスタートした。
スタートライダーは今回のレースからチームメンバーとなったグレゴリー・ルブラン選手。9番グリッドからスタートし、素晴らしい走りで順位を上げ1周目を4位で戻ってくる。その後上位争いを繰り広げていき、ファーストスティントを終え、3位でピットイン。しかし、ピットアウトのタイミングでセーフティーカーが介入してしまい、ピット出口で約1分間足止めさせられた形となり13位まで順位を落としてしまう。
続く、ランディ選手の猛追で13位まで落ちた順位を5位まで挽回し、ペースのいいグレゴリー選手にライダーチェンジとなる。更に順位を上げようとプッシュするも上位チームもハイペースで周回を重ね、なかなか順位が思うように上げられず歯がゆい状況となる。そのまま5位をキープし渡辺選手にバトンをつなぐ。前日から続く体調不良が心配されたが、走行を開始すると体調不良を感じさせないようなハイアベレージで周回を重ねていく。
レース開始から約4時間、5、6位で順位が落ち着き周回を重ねていたところ、ランディ選手がライダー交代でピットレーンに入ったタイミングでガス欠を起こしてしまう。自力でマシンを押すランディ選手にクルーも駆け寄り急いでピットまで戻し、迅速なルーティン作業を行い、順位変動なくコースに復帰する。
そして10スティント目、ランディ選手から一樹選手にチェンジしてピットアウトをするタイミングでマシントラブルによってエンジンがかからなくなってしまうが、大きなトラブルでは無かったため、僅かなタイムロスで順位を落とすことなくコースに復帰する。

その後、5位をキープしたまま安定した周回を重ねて行き、体調のすぐれない渡辺選手をフォローする形でランディ選手、グレゴリー選手は多くのスティントをこなし、チーム全体でゴールを目指していく。

そしてレース終了まで残り5時間のタイミングで、ヘッドライトが片方切れてしまうアクシデントが発生したが、経験豊富なスタッフの機転を利かした判断で短時間のピット作業で順位を落とすことなくコースに復帰する。

残り3時間のタイミングでコースにはパラパラと雨が降り出したがタイヤをウェットタイヤに変更する状況にはならずそのままドライタイヤで周回を重ねていく。

そしてグレゴリー選手がチェッカーを目指し走行するラストスティント。
大きなトラブルや転倒に見舞われることなく、そのままポジションをキープし5位でチェッカーを受ける。


ランディー ドゥ プニエ 選手コメント


スパ24時間耐久ロードレースが終わり、結果は5位でした。チームとしてはもっと上位を狙っていきたかったけれど、スパ・フランコルシャンサーキットはテクニックが必要な難しいサーキットということもあり目標には届きませんでした。

今回の5位という結果はチームの目標からも遠いし、私自身の目標からも遠いし、私のチームメイトたちの目標でもなかったと思います。

しかし現状できることのすべてを尽くした結果が今日の結果であり、次の鈴鹿8時間耐久ロードレースそして最終戦のボルドール24時間耐久ロードレースでは、今日以上の成績をしっかりと獲得できるように、今後色々と目標を定めていかなければと思っています。

レースウィークの流れやリズムは悪くなかったですが、今以上の上位の成績を獲得するには欠けてることがあって、それを埋めていく作業をこれからしなければならないと思っています。


渡辺 一樹 選手コメント


決勝レース前日に体調に問題が出てしまい、チームに迷惑をかけ、他のライダー2人の負荷も高くなってしまったので、申し訳なかったです。

体調の対策ができて、夜の時間はコースの暗さに苦戦してペースをあげられなくて苦労しましたが、明るくなってきてからはペースを上げることができて、決勝を無事に終えることができて良かったです。

次戦の鈴鹿8時間耐久ロードレースでは、かなり暑いコンディションになるということで、今僕たちがもっているマシンのパッケージではかなり苦労することになると思います。

その中で、少しでも良い結果が出せるようにチーム一丸となって頑張りたいと思います。
皆さんの前でしっかり結果を残して、良い走りを見せたいと思うので、引き続き応援よろしくお願いいたします。


グレゴリー・ルブラン 選手コメント


スパ24時間耐久ロードレースが終わりました。簡単なレースではありませんでしたが、私たちは9番グリッドからスタートし、徐々に順位を上げて5位でレースを終えることができたので、順位を上げていけたことについては良かったと思います。
この成績を獲得することが出来たのは、チームの皆さんが良い仕事をしてくれたからなので、すごく感謝しています。

だけど、良い仕事をした結果がこの成績なので、これ以上の成績を獲得するためには、まだ課題がたくさん残っていると思います。

でもみんなの頑張りのおかげで現状のベストな結果が得られたし、このレースウィークは誰も転倒せずレース本番も転倒がなかったことはすごく大事なことだし、エラーやミスも少なかったので、今日の結果を基本にして、これから行われる鈴鹿8時間耐久ロードレースでは、新たに色々な部分を改良して、いい成績が出せるように努力していきたいと思います。

応援してくださってる日本のファンの皆さん、日本の関係者の皆さんにお会いできることを楽しみにしてます。


鶴田竜二 チームマネージャー コメント


スパ・フランコルシャン2 時間耐久レースを無事に終える事が出来ました。
前回のルマン24hレースが内容も結果も良くなく、皆さんにご心配をおかけしましたが今回なんとか5位で完走する事が出来ました。

もちろん私達が目指しているベストな結果ではありませんがこれが今回の結果となりました。とても難しいコースでもあるスパフランコルシャンサーキットで初めて完走出来た事は必ず次に繋がるデータとして生きてくると思います。

今回から参加してくれたグレゴリー・ルブラン選手はとても良いパフォーマンスを発揮してくれ、ランディー ドゥ プニエ選手がチームをリードし、渡辺一樹選手は体調が思わしくない状況でも頑張って走り切りチームに貢献してくれました。

クルーもノーミスでピットワークスをこなしチームを支えてくれました。
次回は更にチーム力を強くしトップを狙って行ける様にしっかり取り組んでまいりたいと思います。
応援ありがとうございました。

 


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